
アンドロメダ星雲に浮かぶある惑星に
オーブン島という島があり、
スター家という島の中の一つの村を収めている家族がいた。
家族の中には一人の少年がいて、
深夜ラジオのドラマの舞台となっている
どこか知らない星にあるグラタン王国の話に夢中になっていた。
オーブン島に新しくできた「じゃがいもおっさんの店」で
働き始めた少年も少しずつ店の雰囲気に慣れ、
じゃがいもおっさん=れんじいさんの作る賄いに
発見と感動を続けていた。
一方、
「あつは、なついわね~」
ちょっと天然な感じのメイの言い回しには時折苦笑いを
隠せずにもいたのだった。
「さぁ~、モグモグタイムよ!」
メイと少年が楽しみにしている賄いの時間だ。
(今日もアレを使った賄いなのか?)
少年はれんじいさんの繰り出す賄いをとても楽しみにしていた。
アレ…
ア
レ
、
最近はそれを使った賄いが続いていた。
もやしあんかけ焼きそば

トロトロ卵ナポリタン
![DSC_3445[1]](https://blog-imgs-115.fc2.com/b/q/l/bqlife/20180617163955f9e.jpg)
熱い夏にグラタンばかりでは、
と鉄皿を使った賄いが出てくることが増えてきている。
フライパンで調理し、皿に盛りつける手間を省き
洗い物を減らそうというのが、れんじいさんの狙いのようだった。
賄いはみんな揃って食べられないこともたまにあるので
一人分づつ準備できるメリットもあるようだった。
そして、この日は、
ソース焼きそばトロトロ卵パッケージ
![DSC_3496[1]](https://blog-imgs-115.fc2.com/b/q/l/bqlife/20180617163953072.jpg)
卵という湖に浮かぶ焼きそばの島。
まさにオーブン島のような環境。
卵は一見ナマに見えるが鉄皿に接した部分は適度に
固まっていて、それで焼きそばを包んで食べると
何とも言えない幸せが込み上げてくる。
「れんじいさん、これお店のメニューに載せてもいいんじゃないの?!」
少年がれんじいに訪ねる。
れんじいさんは黙って焼きそばと卵をかきまぜながら食べている。
「ねえ、れんじいさん!」
少年はちょっと大きな声で繰り返した。
メイはフォークで焼きそばをクルクル巻いている。
れんじいさんは、一口頬張ったあと、
ホフホフしながら答えた。
「ひひんだよ、ほれははかはいで」
「そだね~」とメイが続ける。
「前ね、メニューに出したことがあるの」
「でも、『卵は固焼きにしろ』『ケチャップをくれ』『半熟の目玉焼きで載せて』
とか、もう細かい注文が多すぎて、焼き直したりしているうちに、
『半熟が好きなのに、焼けすぎた』なんていう人もいたり、
もうめちゃくちゃすぎて、やめちゃったのよね」
と賄いに収まったことをメイが説明した。
少年は、そんな背景を知り、
賄いで食べられる幸せを感じながら、
一切れ残しておいた卵に醤油を垂らして食べていた。
- 関連記事
-
スポンサーサイト
こんばんは。なついですね。
鉄板に乗せたスパゲッティは私も好物で、
よく作ります。
私の場合は玉子を敷かない、「釧路方式」なので、
最後のほうになると麺がカリカリになって、
何を食べているかわからなくなるほどですが、
そのワイルドさが好きです。
> 鉄板に乗せたスパゲッティは私も好物で、
> よく作ります。
鉄板スパゲッティ実はらざーろさんから
ヒントをいただいております。
事後報告となる沁みません。
れんじいさんにも伝えておきます。
> 私の場合は玉子を敷かない、「釧路方式」なので、
> 最後のほうになると麺がカリカリになって…
なるほど!
釧路方式なんていうのがあるのですね!!
次回は釧路方式にもチャレンジしてみますので、
なんとからざーろ判定でお願いします。
いつもコメントありがとうございます。
コメントの投稿