
この週末、石巻市の長面浦(ながつらうら)という場所に行ってきました。
尊敬する災害ボランティア仲間の一人、K兄さんが企画した
災害ボランティアバスツアーの活動に参加するためです。
活動内容は、行方不明者の捜索です。
K兄さんは宮城県をはじめとした被災地支援に頻繁に来てくれています。
今回の支援ツアーの参加者は20名強。
出発地の神奈川県はもちろん、行政などからの補助もない
自己負担型のツアーで、道中での食費なども含めると
皆さん全員が一人1万円前後の負担を負っての参加です。
K兄さんの属する団体は、各地に支援ツアーを送り込み、
その実績とネットワークは、素晴らしいものだと聞いています。
その中でK兄さんは今回、長面浦地区への
「捜索活動」をメインとしたバスの運行を企画されたそうです。
ガレキ撤去や、農地再生、イベント補助と言った
ある程度笑顔を伴っての活動とは異なり、
今回はやや重い役割を担っての被災地入りです。
役割の重さは、色々な課題もあったはずです。
「もし、行方不明者を見つけてしまったら」
という心のケアをはじめ、
所属団体や、行政等の関係機関から色々な要求や意見、
活動に関する軌道修正を求められたことを想像するのは難しくありません。
それでも、K兄さんは20名を越える仲間とともに
「トライアル便」という先駆的で崇高な使命をもって活動をされました。
ワタクシもそこに、無理を言って現地合流の形で加えていただきました。
K兄さんと、支援ツアーの皆様には心からお礼申し上げます。
カメラは持っていったのですが、
現地の状況について、写真を撮ろうという気が全く起きませんでした。
現地に向かう途中、石巻市の大川小学校と言う場所を通りました。
宮城県の中では、東日本大震災の犠牲者が出た場所としては
有名な場所のひとつです。
大川小学校は全校児童108名、教職員13名の小さな学校でした。
そのうち児童84名、教職員10名(数字は前後の可能性あり)が
希望にあふれた将来を絶たれたり、行方不明になった場所です。
地震直後の避難中に津波で多くの命が奪われました。
長面浦は大川小学校より更に海に近い場所にあります。
倒壊した家屋が数多く残されており、
まだ多くの行方不明者が見つかっていないそうです。
長面浦はいわゆる汽水域の内湾で湾内にはブイがいくつも浮かんでいました。
ブイの下には漁具の網は仕掛けられていないそうです。
ダイバー達の潜水捜索によって海中に沈んでいる車の位置を
示すそうです。
引き上げられた車の中からは
行方不明になっていた方が発見されているそうです。
K兄さん以下、ワタクシたちの活動は
海中ではなく陸の瓦礫の下などに行方不明者がいないかを確認することです。
スコップなどを使いながらも家族の元へ帰るべき方を探しました。
数週間後には、更地にするため土が盛られてしまい、
発見されなければ、…
長面浦と言う場所での活動、そして活動の目的に
本当に苦しい気持ちでの活動でした。
K兄さんや、A姉さんが一緒で本当に良かったです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
文字にして吐き出すことで、気持ちが落ち着いた気がします。
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